Mr. & Mrs. 虚無僧

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[ヒップホップリレー] punchnello "正直な音楽、それでいい" 日本語訳

[힙합릴레이] 펀치넬로 "솔직한 음악, 그거면 돼" - 노컷뉴스

2018-07-05 07:00 | CBSノーカットニュース キム・ヒョンシク記者

 

<ヒップホップリレー> 41番目のインタビューの主人公はSAAYが指名したpunchnelloです。f:id:life_without_happiness:20190321142457j:image

今年韓国の年齢で二十二歳のパンチネロ(punchnello、本名イ・ヨンシン)はいつのまにか『レッドオーシャン』になった国内ヒップホップシーンで比較的若い年齢で自分の存在感を知らせたラッパーだ。 DEAN、CRUSH、Millic、offonoffなどが属する『club eskimo』クルーの末っ子のメンバーであり、Tabloが率いたHIGHGRND所属のミュージシャンとして早くから注目されており、昨年『SHOW ME THE MONEY 6』を通じてより多くの人たちに実力を見せてくれた。 ミュージックビデオがYouTubeでの再生回数が2千万回を超えた話題の曲『응 프리스타일 (Eung Freestyle)』に参加したのも評価を高めるのにプラスになった。

 

まだ自分の名前を掲げて正式に発売したシングルはたった3枚だけだが、SoundCloud(アカウント:031_punchnello)にアップされた沢山の作品を聞いてみるとパンチネロの音楽的スペクトルと無尽蔵の潜在力をよりしっかり確認することができる。 迫力溢れるながらも安定的な、そして珍しいボイストーンが目立つラップで、自分の感情を率直に表現できる才能あるラッパーのパンチネロは現在新譜作業中だ。 「たぶん『新しい』『衝撃的だ』という反応が出るんです」。 最近会ったパンチネロは新しいアルバムについて聞くと、このように言ってはにかむように微笑んだ。 「今年『SHOW ME THE MONEY 777』には志願しない計画」とし、「僕だけができる音楽を地道に見せることに集中するつもり」だと力を込めて話している姿では覇気と自信が読み取られた。 以下は一問一答。

 

 

▶︎近況が気になる。

「ニューアルバムを準備している。 またあちこちでたくさん遊び回っている。」

 


▶︎最も最近披露した作業物が今年初め、サウンドクラウドに公開したミックステープ『at 5:43am』だ。 全曲とも雰囲気が暗かったが。

「精神的に疲れてる時に作った曲なので、声が憂鬱だ。 憂鬱な感情を込めた日記というか。 家の外に出られないほど大変だった時期だった。 個人的に良くないこともあったし、人々に一度認識された後に来る一種の『賢者タイム』も来た」

 


▶︎『人々に一度認識された』というのは『SHOW ME THE MONEY』なのか。

「昨年『SHOW ME THE MONEY』に出演して以来、理由もなく悪口をたくさん言われた。 家族を売って有名になろうとしたという非難も受けた。 僕が人々に悪い印象を与えたかもしれないと思って、しばらく憂鬱になったと思う」

 


▶︎インタビュー序盤から憂鬱な話に陷った。 今はちょっと良くなったか。

「幸い、今はだいぶ良くなった。 結局時間が解決してくれた。 また、放送が終わって時間がちょっと経ち僕が人々に少し忘れられたようだ。 悪くはない(笑)」

 


▶︎『SHOW ME THE MONEY 777』に挑戦する意思はあるか。

「ない。(首を横に振る) 僕はただ新しいアルバムの作業に集中しようとしてる。それがファンに報いることだと思う」

 

 

▶︎出演した当時、大変だったようだ。

「待つのがとても大変だった。 ただ待つのならまた分からないが、歌詞を忘れるような緊張の中で待つのだからもっと大変だった。 さらに何時間どころではなく、一日中待ってから撮影が翌日に持ち越されたこともあった」

 


▶︎昨シーズンに志願した理由は何か。 

「周りからいろいろと勧められたが、結果的に僕が選んだものでもあった。 こんな人もいるということを教えたかったし、お金を稼ぎたかった。 でも、ここまで大変だとは (笑)。今まで生きていて一番大変な瞬間だったと思う」

 


▶︎放送の力を借りずに活動しづらい市場になったが、心配はないか。 

「そんなことにこだわったり、執着しなくてはいけないようだ。 執着すれば結果として悪いように変質すると思う。 だから心配せずにずっと僕だけのことをすればいいという考えで臨んでいる」

 


▶︎準備中の新しいアルバムの話を聞かせてほしい。

「offonoffの0channel兄さんがメインプロデューサーを務めてくれている。 6曲ほどが掲載されたEPの形になりそうで、曲ごとにテーマはすべて違うだろう。 歌詞は非常に率直で誰かには刺さるかもしれない。 たぶん後でアルバムを聞くと、新しく衝撃的だという感じがするだろう。 曲はほぼ完成しているものの、発売時期はまだ未定だ」

 

 

▶︎ハイグラウンド(HIGHGRND)は事実上空中分解したと聞いている。 所属事務所がない状況だが、大変なことはないか。

「まずハイグラウンドがこうなった理由については、僕も急に話を聞いたのでほとんど何も知らない状態だ。 現在、所属事務所がない状況だが幸いにも特に大変な点はない」

 


▶︎音楽作業はどこでしているのか。

「作業室が特にない。 0channel兄さんと同じ町に住んでおり、一緒にアルバムの方向性と曲について話をよくする方だ。 そうやって話を終えた後は家で一人で歌詞を書く」

 


▶︎ビートを自分で録りたいという欲はないか。

「すごく多い。プロデュースもしたいし、DJの欲もある。 しかし、まだラップもまともにできない状況なので、これ以上何ができるかと思う状態だ(笑)。 少なくともアルバムを2、3個くらい出して自ら満足できる音楽をしていると思えるときに、プロデュースに挑戦してみようと思う」

 


▶︎『クラブ・エスキモー』のクルーがそばにいるから心強いだろう。

「その通りだ。僕の基準から見ると、韓国で最も洗練され、新しいものが好きな人が集まる場所だと思う。いつ聞いても新鮮な歌を作る人が集まった集団というか。僕はその中でもっとも若いので、学ぶ点も多い。 特に兄さんたちが音楽に接する姿勢を見ながらたくさん学ぶ。 クルーで僕を一番実兄のように世話するのはMillic兄さんと0channel兄さんだ。 僕が知らないことが多くて息苦しいかも知れないのに、今まで一度も怒らずに丁寧に説明してくれた (笑)」

 

 

▶︎右腕に刻んだタトゥーが印象的だが。

「『LET THE KIDS STAY RAW』、生ものをそのままにしておけという意味だが、クラブ・エスキモークルーの信条のようなものだ。 気を引き起こす薬が入った薬袋のタトゥーも刻んだ。 薬を一つ一つ刻む時、それまでの過ちについて反省し、同時にこれからは良いことだけを持って行こうと誓った」

 


▶︎『クラブ・エスキモー』クルーのほかにどんな人々とよく交流するのか。

「『マングース』というサークルのような集まりがある。 Woogie、ELO、リズムパワー、CODE KUNSTなど『面白い兄さん』たちが属している。 言葉通り本当にサークルのような集まりだ」

 


▶︎『マングース』でパンチネロの役割は何か。 

「ギャグ漫画を見ると、主人公の後ろに屏風のように立っているキャラクターがいるじゃないか。 ちょうど僕がその役目だ。 主にリアクションを担当している」

 

 

▶︎ディスコグラフィを見たとき、異色だと感じたポイントは、HA:TFELT(イェウン*1 )、キム・ソンギュ(INFINITE)とのコラボレーションだった。

「連絡を先に頂いて作業したケースだ。 歌が好きで一緒にした。 個人的に今後、ラッパー以外に一緒に作業してみたい人はイ・ジナさんだ。 声も良いし、歌詞もすごく上手だし、ピアノも上手じゃないか。 個人的にファンだ」

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▶︎『SHOW ME THE MONEY』に出演する前からヒップホップファンに注目されていた。

「高校3年生の頃、プロデューサーのデュープレックス・ジー(Duplex G)兄さんが僕の歌を聞いてみてビートを一つくださって、そのビートでラップを録音してサウンドクラウドに掲載した。 『널(null)』という曲だったが、Millic兄さんが良かったと連絡をくれ、クラブ・エスキモーに入ることを勧められた。 そうしてクルーに入ることになってから、多くの方々が関心を持ってくださった。 またYouTubeで話題になった『Eung Freestyle』に参加した後、人々の記憶に多く残っているようだ。 DEAN兄さんのオープニング舞台に立つ機会を与えられたが、その舞台以後に関心を示してくれた人がさらに増えたりもした」

 


▶︎いつからヒップホップが好きだったのか。

「小学生の時からヒップホップが好きだった。 何か自由な雰囲気が気に入ったのだと思う。 直接歌詞を書いてその中に言いたいことを込めて表現できる音楽だというところが。 なんだか面白く聞こえるかもしれないが、中学校に入学した頃、「もう僕も年を取ったから成熟する必要がある」と思い歌詞を書き始めた。 その時、ヘッドセットについているマイクで録音を初めてしてみた。ところがそれが楽しく感じて、自分がすべきことだとずっと思ってきた」

 

 

▶︎その時もラップネームがパンチネロだったのか。

「違う。『イーパンチ』だった(笑)。 パンチネロは『マックスペイン』というゲームに登場する魅力的な悪党キャラクターの名前から取った。 そのキャラクターがとても素敵で、以前使っていた『イーパンチ』と似ていてラップネームとして使うようになった」

 


▶︎練習はどんな方法で行ったか。

「書きたいテーマについてまず悩んだ。 主題を決めれば、それに相応しいビートを探して歌詞を書いて歌詞を全部書いてから録音した。 そのように自由なやり方で練習をしたと思う」

 


▶︎学生時代、パンチネロにとってロールモデルのような存在だったラッパーは誰だったのか。

「歌詞を書こうと心に決めたきっかけを作ってくれたのはThe Quiettさんだ。 あの時、あの方の音楽を聞くと慰められるような気がした。 サウンド自体もとても良かったし。唯一無二だと思うほど歌詞も上手で、ビートも直接書いてみる部分が格好よかった」

 


▶︎現時点でロールモデルのような存在は誰か。

「The Quiettさんは今も尊敬する方で胸の中に残っている。 でも、似ていたい人は別にいない。 ありふれた言葉だが、僕だけのアイデンティティを持ったラッパーになりたい」

 


▶︎音楽ファンにどんなラッパーとして記憶されたいか。

「新しい人になれたらいい。 見慣れないけどすごく素敵な音楽をする人として覚えてほしい」

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『LIME』カバーアート

 

▶︎パンチネロが追求する音楽は。

「正直な音楽だ。 大部分の人々が隠そうとする感情まで引き出して話す曲を作ろうと努力しており、これまで常にそうしてきた。 『라임(LIME)』の場合、お金をたくさん稼いで成功したいという気持ちを率直に表現したシングルだ。 最近公開したミックステープを通して憂鬱で狂いそうな感情を隠さずに表現したし。 ラップスタイル的には特に追求する方向性はなく、時によって変わるほうだ」

 

 

▶︎ファンはどのようなスタイルが好きだったのか。

「どうやらファンの方々は『LIME』の時に見せた溌剌としたスタイルを好むようだ。 しかし、それが僕のすべてではないので、これからできるだけ多様なスタイルのラップと音楽を聞かせたい」

 

 

▶︎正式に発売したシングルがとても少ない。元々少し慎重な方か。

「作業物をたくさん出すのもいい方法だと思うが、僕はそうはできなかった。 発表すれば記録として残るので慎重になる。 そうやってためらってサウンドクラウドに載せる場合が多くて」

 

 

▶︎本人の曲の中で最も愛着のある曲を三曲だけ挙げてほしい。

「まず先に言及した『널(null)』という曲だ。 歌に込められた感情線も良かったが、何よりクラブ・エスキモーに入れるようにしてくれた、僕を今の席につかせてくれた曲だという点で愛着がわく。 次は『프리티 보이 플라이(Pretty Boy Fly)』という曲だ。 クラブ・エスキモー所属のプロデューサーであるchekparren兄さんと一緒に作業した曲だが、歌自体がとても良くて公演でよく歌う。 最後に『그린 호라이즌(Green Horizon)』を挙げる。 この曲はすべての面で完璧だと思う。 Millic兄さんのプロデュースも気に入ったし、僕もそこにラップを上手く乗せたと思うし、もともと満足しないタイプだが満足している曲だ」

 

 

▶︎若い年齢で活動を始めた。よく成長していると思うか。

「今まではよくやってきたと思うが、これからどうするかが問題だと思う(笑)」

 

 

▶︎達成したい目標のようなものがあるか。

「特にそんなことを決めない方だ。決めた瞬間、自分自身が限定的になりそうだからだ。 まず現時点で短期的な目標はニューアルバムを早くリリースすることだ」

 

 

▶︎音楽以外に挑戦したい分野はあるか。

ゲームデザインのほうに関心が高い。 中学生の時、ラッパーとゲームデザイナーの間で右往左往したほどだ。 今もゲームが好きでYouTubeで関連ニュースをよく探す。 特にゲームの中ではミリタリージャンルが好きだが、考証部分について病的に執着するほど『ミリオタ』だ」

 

 

▶︎パンチネロにとってヒップホップとは。

「救世主だ。何でもない僕がここまでできるようにしてくれた存在だから」

 

 

▶︎インタビューを通してこれは言いたいということは。

「アルバムを熱心に作っているのでもう少しだけ待って欲しいと、ファンの皆さんに言いたかった」

 

 

▶︎『SAAY』の指名でインタビューに参加した。 (関連記事:[ヒップホップリレー]セイ『1から10まで自ら直接、フェイクは嫌いだ』)「その年齢から出てくるとは思えないバイブを持っていて、自我省察的な話を表現するのを恐れないラッパー」とし、パンチネロを推薦したが。

「僕を良く評価していただき、感謝しかない。 SAAY姉さんとは『레인보우 카(RAINBOWCAR)』という曲を一緒に作業した。 当時、姉さんがあまりにも曲をよく作っていたので、楽に歌詞を書いた覚えがある。 SAAYお姉さんは音楽も上手で、世話もしてくれる優しい姉だ」

 

 

▶︎パンチネロが指名する次のインタビューの主人公は。

「Kidd Kingを指名する。僕とは『親友』だ。 ラップする友達の中で同い年を見つけるのが大変だが、この友達は僕と同い年で性格も似ているところが多い。 賢くて音楽が上手な友達でもあるし」

 

 

誤字、脱字、誤訳などありましたら教えていただけると幸いです

*1:元Wonder Girls